英検は、英語学習の到達度を客観的に測る指標として、多くの中高生が挑戦しています。
しかし「どの級から挑戦すればいいか」「合格率が低い級は無理なのでは」といった不安も多いものです。
本記事では、級ごとの出題傾向や必要な語彙数、勉強法のポイントを整理し、効果的に合格を目指すためのヒントをお伝えします。

英検の級ごとの出題傾向

英検は級が上がるごとに、出題される内容の幅と深さが大きく変化します。

  • 3級:中学卒業程度。リーディングは日常会話に近い文章、ライティングは短い意見文。
  • 準2級:高校中級レベル。社会性のある長文読解や、やや複雑なライティングが出題。
  • 2級:高校卒業程度。論理展開のある長文や、ディスカッションを意識した作文が中心。
  • 準1級:大学中級レベル。社会問題や学術的なテーマを題材に、難易度の高い読解と高度な表現力を求められる。
  • 1級:大学上級レベル。専門分野を含む高度な英文読解、自由英作文、リスニングで高い英語運用能力を問われる。

合格に必要な力は「語彙・文法」から「読解・表現」へとシフトしていくのが特徴です。具体的な出題内容は下記のとおり。

リーディング

ライティング

リスニング

スピーキング

5級

短い会話や語句空所補充

なし

簡単な会話文

絵を見て答える

4級

短文読解・短い会話

なし

日常会話・短いパッセージ

絵や質問に答える

3級

短い文章読解・会話文

意見文(25語程度)

会話・説明・アナウンス

Q&A形式

準2級

長文読解・文法

意見文(50〜60語)

会話・談話理解

自分の意見を理由付きで述べる

2級

長文読解・内容一致

意見文(80〜100語)

会話・説明・要旨理解

社会性のあるテーマに意見を述べる

準1級

論理的な長文・難語彙

意見文(120〜150語)

学術的な内容

社会問題をテーマに意見を展開

1級

学術的長文・高度な推論

意見文(200〜240語)

論説・専門的内容

抽象的・社会的テーマを論理的に展開

語彙数と必要な力

英検公式の審査基準では「語彙」「文法」「内容」「論理性」などが重視されます。特にライティングは「課題に対して一貫した論理を展開できるか」が評価ポイントです。

  • 3級:1,250語程度。身近な話題について理解し、短い意見文を表現できる力。
  • 準2級:2,600語程度。日常的な話題から社会性のある内容まで、理由を添えて表現できる力。
  • 2級:3,600語程度。社会性のあるテーマについて、自分の意見を論理的に展開できる力。
  • 準1級:7,500語程度。学術的内容を含む文章を理解し、自分の立場を明確に述べる力。
  • 1級:10,000語以上。高度な社会問題や抽象的テーマについて、論理性の高い文章を作成する力。

3級から2級までは「基礎〜実用レベルの語彙」を覚えることが中心ですが、準1級以上では背景知識や論理的な表現力も不可欠になります。
つまり、単語を暗記するだけでなく「文章を正確に読み解き、自分の意見を筋道立てて書ける力」が求められます。

難易度に合わせた勉強法

級ごとに求められる力が違うため、勉強法も工夫が必要です。

  • 3級・準2級
    ・文法と単語の基礎固めを優先
    ・短文リスニングで耳を慣らす
  • 2級
    ・長文読解の練習を増やす
    ・自由英作文の型を身につける
  • 準1級・1級
    ・新聞や論説文を多読して背景知識を補う
    ・自分の意見を「主張→理由→具体例」でまとめる練習を継続

トリプレットでは、授業内で全学習を完結させるため、家庭学習に不安がある生徒さんでも計画的に合格を目指せます。
特に準2級〜準1級では、大学受験対策と直結させながら指導するのが特長です。
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まとめ

英検は級ごとに難易度が大きく変わり、必要な語彙数や力も異なります。
合格率の数字だけにとらわれず、
自分の学習状況に合った級を選ぶことが成功の鍵です。
英検は資格取得にとどまらず、大学受験や将来の可能性を広げる大切なステップになります。

よくある質問

Q. 準2級と2級の違いは大きいですか?

A. 大きいです。準2級までは「高校英語の基礎力」が問われますが、2級では「大学入試レベルの応用力」が必要です。特に英作文と長文読解の負担が大きくなります。

Q. 合格率が低い級でも対策できますか?

A. 可能です。合格率が低いのは挑戦者が多いことも影響しています。基礎を固めたうえで過去問演習を繰り返せば、十分に合格は狙えます。

Q. 模試感覚で受験してもいいですか?

A. はい。特に中学生や高校生が「腕試し」として受けるのは有効です。本番形式を経験することで、次回の本格的な受験に大きく役立ちます。